緩和医療というと末期の治療と考えている方もおりますが、治療と同時に平行して緩和ケアを導入する考え方もあります。 転移したがんを「転移性がん」と呼びますが、肺に転移した場合は「転移性肺がん」ということになります。 米国の学会 ASCO では、乳がんにおいて骨転移を見つけるための検査を、スクリーニングに用いることは推奨できないとの見解が1997年に出されています。
14転移先別に見ていきましょう。
特に乳癌は骨に転移する場合が最も多い癌。 がんを発症していない人の中でも、持続する体の痛みがあり、調べてみるとがんの転移だったということもしばしば経験します。 Koizumi M, Matsumoto S: Distinctive patterns of super-scan in bone metastasis and hyperthyroidism. 転移が肋骨や頭蓋骨など体重がかからない骨のみで症状がない場合には,ゾレドロン酸やデノスマブを使用しないこともあります。
6転移による痛み、麻痺、骨折 最も患者さんを悩ませるのは、骨転移による 痛みの症状と言えるでしょう。 乳がんの術後10年以上経っても骨に転移することがあります。
気付かないうちに進行していて、ひどい段階まで到達しているというのが、肝転移の怖い部分です。 放射線療法 外照射 従来から最も一般的に行われる治療方法の1つです。
13骨転移の症状 骨転移の場合、注意すべきなのは主に痛み・骨折・麻痺の3つです。 画像検査では骨が溶けたようになる時と、骨が固くなる時の両方があります。
これと並行して、骨転移巣に対する治療を行います。 デノスマブを使用する際にはカルシウムが下がりすぎないよう、補充するなどの注意が必要になります。 痛みが出てきたときには無理にからだを動かそうとせず、痛みの出ないよう静かにしておくのが原則です。
7基本的には抜歯をしたり,歯髄 しずい (歯の中の神経や血管)に及ぶような歯科治療は避けたほうがよいとされます。
Remedy Open Access 1, article 1003, 2016. 喫煙 いずれも生活習慣に起因します。
我々の施設でも、乳がんの骨転移患者さんで、骨転移の転移個数の少ない患者さんの方が、多い患者さんよりも、予後が良好であることを確認しています。 また、ホルモン治療の内服や注射、そしてビスフォスフォネートとの点滴は在宅医療でおこなうことも可能です。 転移するのは体幹部分がほとんどで、肘や膝から先に転移することはあまりありません。
16前立腺がんは最初造骨型を示し、最後は混合型になる場合が多いです。 造骨型になることが多いのは前立腺がん、乳がんです。
また、放射線治療は骨転移による麻痺に対しても、状況により予防効果、改善効果が期待できます。 骨転移しやすいがん 乳がん、肺がん、前立腺がん、多発性骨髄腫は、骨転移しやすいがんです。
骨髄では赤血球をはじめ、多くの血球細胞が常に作られています。