実際の24時間雨量は県南部で400ミリを超えた。 気象庁などは予測技術の向上と情報の伝達を「両輪」に位置付け、検証を加速させている。 数値モデルの確立には、多様なデータの蓄積のほか、スーパーコンピューターや気象レーダーの精度を向上させる必要があり、容易には進まないという。
17気象情報と防災意識のレベルを共有するため、熊本地方気象台は市民向け講座や、オンラインによる自治体や報道機関への事前レクチャーを検討中。
addWidths 40,70,100,null ;table. 熊本市南区や大分県竹田市などで震度4、広島県府中町や愛媛県八幡浜市、福岡県久留米市などで震度3を観測。 自身も自宅で雨雲レーダーや観測値に目を光らせた。
線状降水帯に発達する積乱雲の連なりを立体的に捉える気象レーダーの更新も並行して強化する。 気象庁が線状降水帯の予測精度の向上に力を入れるのは、昨年7月の豪雨などの大規模災害が九州で毎年のように起きているからだ。
15最新のレーダーや観測機器を搭載した気象庁の海洋気象観測船「啓風丸」と「凌風丸」だ。 「線状降水帯の発生を半日前までに予測するのは、東シナ海や太平洋から日本列島に流れ込む水蒸気の量や動きを正確に把握できなければ不可能だ」。
九州電力の川内原発(鹿児島県薩摩川内市)と玄海原発(佐賀県玄海町)に異常はなかった。
線状降水帯に詳しい名古屋大宇宙地球環境研究所の坪木和久教授(58)は「線状降水帯のメカニズムの解明や定義付けは、まだ完全ではない。
1ただ、課題は山積している。 〈4日夕方までの24時間降水量は天草・芦北地方と球磨地方の多いところで200ミリ〉 昨年7月3日午後4時21分、熊本地方気象台が発表した気象情報だ。
NPO法人・環境防災総合政策研究機構気象防災支援・研究センター(東京)の田代誠司・上席研究員(62)は「300~400ミリの可能性もある」と主張した。 「精度向上の途中段階で使えるデータや予測を発表し、目の前の危機に対応していかなければならない」。
気象庁は地域や時間帯に幅を持たせたまま「可能性」を伝える「線状降水帯情報」などを検討しており、高橋防災気象官は「線状降水帯の危険性は、特に九州では浸透し始めている。 30年までに、線状降水帯がもたらす集中豪雨を半日前に予測できる技術を持ちたいとしている。
20緊迫感を漂わせて、伊藤調査官が言った。 「梅雨期後半の大雨のため、状況を把握しきれなくなる恐れは常にあった」と同気象台の奥松和浩・統括予報官(57)。
気象庁の想定では、洋上観測などで得られたデータを基に、線状降水帯の発生を予測する数値モデルを確立。 特に、洋上の水蒸気観測は、世界の中でも日本が遅れている分野だ」と危機感を募らせる。 状況が変化するたびに気象情報を発表。
4夜になり、強まる雨脚。