おめでたい日に、おめでたい言葉を用いた歌を詠唱することは、 それだけで良いことが起こると考えられていたのです。
「古事記」と並んで、唐風文化に対する日本の古来の考え方を守った本としても奇跡の本であると言えます。 越中 富山県 の国司として越中に暮らしたこともあり、都にはない風物を歌に詠みこむこともありました。
7いわゆる山陰地方ですから、今現在でもそうなら当時もそこそこ雪が降る土地柄だったものと推測されます。 ) うち 霧 きら し 雪は降りつつ しかすがに 吾家 わぎへ の苑に うぐひす鳴くも (大伴家持1441) 霞立つ 野の 上 へ の 方 かた に 行きしかば うぐひす鳴きつ 春になるらし ( 丹比乙麻呂 たぢひのおとまろ 1443) ひさかたの 天の香具山 この夕べ 霞たなびく 春立つらしも (1812) 古 いにしへ の 人の植ゑけむ 杉が枝に かすみたなびく 春は来ぬらし (1814) うちなびく 春立ちぬらし わが門の 柳の 末 うれ に 鶯なきつ (1819) 春霞 流るるなへに 青柳の 枝くひ持ちて 鶯鳴くも (1820) 冬ごもり 春さり来らし あしひきの 山にも野にも 鶯鳴くも (1824) うちなびく 春さり来れば しかすがに 天雲 あまぐも 霧 きら ひ 雪はふりつつ (1832) 風まじり 雪は降りつつ しかすがに 霞たなびき 春さりにけり (1836) 梅が枝に 鳴きて移ろふ うぐひすの 羽 はね しろたへに 沫雪 あはゆき ぞ降る (1840) ももしきの 大宮人の かづらける しだり柳は 見れど飽かぬかも (1852) 春がすみ 立つ春日野を 往き返り 吾は相見む いや年のはに (1881) 新 あらた しき 年の 始 はじめ に 思ふどち い群れてをれば 嬉しくもあるか ( 道祖 ふなど 王4284). 新年を迎え、その日が立春にもあたっていたことを示しています。
今年もNHK新春吟詠を聞きました。
文法と語の解説• 誰も自分の心など読みとってはくれない。
2008年 でから放送した。 概要 [ ]• 当時家持さんは42歳。
そのよき日に、よき年となることを祈って詠まれたおめでたい歌なのです。 家持さんは歌人だけではなく、政治家として活躍しています。
従って、読み方、口訳も同じである。 チケットは事務局(03-3361-5221 13:00~17:00)で販売しているとのこと。
家持作の「新しき年の始めの初春の今日降る雪やいや重け吉事」の方は別な事でも大変有名です。