宇多丸、『ブラック・クランズマン』を語る！【映画評書き起こし2019.3.29放送】

また警察官を嫌うパトリスのように、一部の人間がそうだからと言ってそのグループ、役職に所属する人間すべてに偏見を持つことも正しいことではありません。 and Ratpac-Dune Entertainment Inc. なんと言っても一番の驚きが、ほぼ実話（多少脚色されている）ということ。 第一に、根強く残る人種差別の毒と勢力に怒り心頭させられる。

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当初は署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃える。

『ブラック・クランズマン』 ― スパイク・リーが改めて問う「奇妙な果実」【映画の今、世界の今】

集会の後、クラブでパトリスと会ったロン。 この点を踏まえて映画を観ると、前述したカンフー映画に出てくるアジア人のマネをするロンが、映画からのイメージによる思い込みだけで、無意識に人種差別や偏見を抱いている様に見えてくる。

Q：ブラックパンサー党ってどんな組織なの？ A：黒人の差別解消を訴えた組織……なんだけれど、こちらも過激な団体だ 1960年代にKKKなどの差別主義者たちの抵抗が激しさを増す中で、黒人たちも武装すべきではないか？ という思想が色濃くなっていく。

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それから察するに、トランプは『ブラック・クランズマン』を観ていない。 映画の初めと終わりに入れられた映像は上手くないパッチワークのようでストーリー本編の皮肉や軽妙なおもしろさを押しのけて、見終わった後に嫌な感じのみ残ってしまいました。 しかし、ハリウッドは黒人差別、共産主義との対立（赤狩り）やソ連との対立など多くの政治的なメッセージを内包する映画を公開してきた。

話題作へ多数出演する人気俳優の演技に注目が集まる。 ジャッボ -• マイケル・B・ジョーダンやチャドウィック・ボーズマン、そしてひとつ上の年代だが、アカデミー賞の助演男優賞を2回とったマハーシャラ・アリなど、同じ肌の色をした俳優のスター集団に今後食い込めるか、楽しみだ。

激ヤバで面白い『ブラック・クランズマン』はトランプへの挑戦状！

2つの人種のぶつかり合い、 KKKの悦楽とブラックパンサーの憤りが1つのシークエンスで表されています。

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潜入捜査の囮となる刑事フリップ・ジマーマンを演じるのはアダム・ドライバーで、当然白人だが、皮肉にもユダヤ系という裏腹な設定だ。 中でも衝撃的だったのは、すでにデービッド・デュークが演説の中で「アメリカ・ファースト」や「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」という、トランプ大統領のキメ台詞を使用していたという事実！ 全編を彩る70年代の独特なファッションや髪形に、「これは昔のお話だ」、そう思い込んでいた観客に冷水をぶっかける様な、これらの映像を観るだけでも、劇場に駆けつける価値は十分にある本作。

宇多丸、『ブラック・クランズマン』を語る！【映画評書き起こし2019.3.29放送】

轢き殺された白人女性の追悼の場面が映し出され、映画が終わる。 私は3年ほどアメリカで生活しました。 思わぬ採用にやる気満々の新人刑事に与えられた職場は資料室。

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署内の白人刑事たちから冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていたKKKのメンバー募集に勢いで電話をかけ、黒人差別発言を繰り返して入団の面接にまで漕ぎ着けてしまう。

スパイク・リー真骨頂！ 娯楽とメッセージが融合した『ブラック・クランズマン』は真の“勇気が出る”映画

製作には、2017年に話題になった 『ゲット・アウト』で監督と脚本を務め、アカデミー賞の脚本賞をとったジョーダン・ピールも名を連ねている。 カメラワーク、編集、それに音楽はスタイリッシュでありポップ。 この2人はプロとして職務は真っ当するが必要以上に馴れ合わない。

任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。 2017年のにおける実際のドキュメンタリー映像が次々にカットインされる。